ライヴの楽しみ方、傾向と対策
前回の「ライヴ持ち物必須リスト」からずいぶん経ってしまいましたが、ようやく3のライヴの楽しみ方です。
もちろんアーティストやハコ、地域によって異なりますが、おおよその目安をば。
自分がどんな楽しみ方をしたいかで、選ぶポジションが変わってきます。
●誰しもが1度は体験したい、無敵の夢の憧れの「最前」
誰よりもアーティストに近い、夢のようなポジション。それが最前列=最前。
(イントネーションは「酔拳」と同じくサイ↓ゼン→)
当然ハコのキャパによって入れる人数は異なりますが、2000人クラスでも40番台ぐらいが限界か。
ま、50番だとしても自分より前の49人が全員最前を目指すとも限らないので、時と場合によっては意外な番号でもすべりこめちゃったりします。2列目にいたのに後ろから押されて間に入っちゃったりとか。
要は運だ。運なんだ。
一部のジャンル、バンドでもめているのが「場所取り・仕切り」ってやつで、たとえ「整理番号1番」という無敵のチケットを持っていたとしても紙切れ同然となってしまう、悪しきシステム。
バンド側は認めてないことが多いけどね。
あとは、「上手」「センター」「下手」どこが混むのか人気なのかは各バンドまちまち。
上手・下手から埋まっていって最後まで「ドセン」(ドセンター=真ん中の真ん中ね)が空いてたりする、そんな奇特なバンドもあったりする。
- メリット
- とにかく近い。視界を遮るものがない。
- 多少なら柵前に荷物が置けたり(禁止してるとこもあるので要注意)
- メンバーに覚えてもらえるかもね!
- 運がよければハイタッチできたり、触れたり、手渡しでなんかもらえたり、メンバーとのコミュニケーションがとりやすい
- 前方ブロックより快適
- デメリット
- 好き勝手に動けないので「暴れる」派には不向き
- 当然前に誰もいないので、ノリやフリをつかめないので、初参戦には不向き
- 否応なしに盛り上がらないといけないので、ぼけーっと見たい人には不向き
- 場合によってはダイヴ(メンバー、客どちらも)に巻き込まれる
- 開場時間より前に行って準備すべし
- 事前にロッカーに荷物入れるべし
●暴れる派にもってこいな「前方」ブロック
がっしがっし暴れたいアナタには「前方」がおすすめ。
最前ほどがっちり固定されてないので、わりと流動的に好きなように楽しめるポジション。
ライヴっぽいライヴを楽しみたい人向け。
わたしの定位置はこのへん。
- メリット
- いちばん温度が高いポジションなので、ライヴの面白さを全身で体感できる
- メンバーがよく見える
- ピック降下率が高い
- 割と番号悪くてもすべりこめることが多い。
- デメリット
- いちばん体力を使うゾーンなので、体調悪いときには不向き
- おしゃれできません。というかするべからず
- 楽しいときはいいが、まわりに空気読めない or マナー違反な人がいるとテンションダダ下がり。
- ダイヴ、モッシュに巻き込まれる可能性大
- 荷物もてません
●おしゃれしたいしちゃんと見たい。わがままなあなたにぴったりな「柵」
最前とれる番号を持っていたとしてもあえて「柵」をとろうとする、柵至上主義な方もけっこういます。
前から「1柵」「2柵」「3柵」という呼び方をする。
- メリット
- 見やすい。最前は首が疲れるが柵なら快適にメンバー全身拝める
- 荷物も置けたり
- デメリット
- 「暴れる」派には不向き
●盛り上がりを客観的に楽しむ、オトナなゾーン「後方」
ライヴを総括的に見ることができるのが後方。前方のノリ、後方のノリ、メンバーとの一体感、そしてもちろん音や演奏力。そういったものが冷静に判別できるのが後方ゾーン。
後ろで暴れるのをスタンスとしている人もいる。
- メリット
- ライヴを客観的に見やすい
- 初参戦でも物怖じせずに楽しめる
- 音楽をじっくり楽しむならここ
- 終演後、ドリンクカウンター、物販などに行きやすい
- チケ入手に労力を割かなくて済む
- 開演ギリギリの入場でOK
- デメリット
- 狭い or キャパオーバーなハコだと見えない。チケ代返せ!と思うこともある
- 当然メンバーが遠い。一挙一動を拝むのは難しい
- 前方ほどのノリは期待できない
●[番外編] ゆったりまったり飲みながら楽しむ「着席形式」
ライヴハウスでイスなんかあんのか?と思う方もおられるかもですが、たいがいのハコではイスありの公演もOKなのです。
主にアンプラグド(最近はプラグレスって言うんですね)・アコースティック系のライヴか、トークライヴかの二択です。
(例外としては、映像の上映や演劇を混ぜてるライヴとか)
着席形式の方をメインでやってるハコは、フード&ドリンクのオーダー制をとっています。
ある意味本当のディナーショー。
このフード系が意外と侮れなくて、そこいらのちょっとした居酒屋よりンマかったり、趣向を凝らしていたりでおもしろい。
着席形式のライヴに出会ったら、お酒だけでなくてフードもぜひ試していただきたい。
- 着席スタイルがメインのハコ一例
- メリット
- 荷物が置ける
- 飲み食い、トイレ自由
- 座れるのでとにかく楽
- デメリット
- 整理番号悪いと立ち見になることも。なのである意味オールスタンディングよりも良番チケ入手に全力を注がなくてはならない
●[番外編] 非日常な雰囲気をとことん楽しむ「クラブ」
メインはライヴハウスで週末だけクラブ営業ってハコと、メインがクラブでたまにライヴ形式も対応、という2つのパターンが。
新木場STUDIO COAST と ageHa みたいに、ライヴハウスとクラブで名前を変えて営業しているところもある。
いちばんのおもしろさは、(当然ながら)ライヴハウスっぽくないところなので、映像や照明、インテリアなどの凝った雰囲気を楽しみたい。
- メリット
- 映像、照明のクオリティーが高い
- サウンドのクオリティーが高いところも多い
- ドリンクメニューが豊富
- フロア以外の設備やスペースが充実しているところが多い
- クロークが充実
- デメリット
- ダイブ、モッシュを禁止しているところもあり
- 基本的にステージの見やすさはあまり意識されていない構造なので、ポジションによっては非常に見にくいことも
●個人的見解
ライヴ初参戦は当然のこと、そのバンド初参戦のライヴだったら、とりあえず後方で見るのが最低限の礼儀かなと思ってます。個人的に。
ノリとか暗黙のルールとかってやっぱり音源どんなに聴いていても未知の部分が多いから。
ライヴにおいて、「郷に入っては郷に従え」ってけっこう大事なこと。ヘンに前行ってケガしたり、周りの人と不穏な関係になるぐらいなら、まず最初はウォッチしとけと。
んで、そのバンドのノリや雰囲気をつかんだら好きなように楽しめばよいと思うのです。
そういう意味でも最初はワンマンじゃなくて、イベントや対バンでノリをつかむってのもひとつの手かと思います。